Vague〔veig〕
日々徒然と、ぼんやりと。

「夕凪の街 桜の国」

週末読んだ漫画。
夕凪の街桜の国夕凪の街桜の国
(2004/10)
こうの 史代

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↑は大判、↓は私が購入した文庫版。おとつい出ました。
夕凪の街桜の国 (双葉文庫 こ 18-1)
田中麗奈さん主演で映画化もされましたね…観てませんが。もうDVDになってるようです。

この本には3つの作品が掲載されてます。
「夕凪の街」は被爆10年後、「桜の国(1)」は42年後、「桜の国(2)」は59年後の広島と東京を舞台に、被爆者とその2世の生活が描かれています。

以下「夕凪の街」作中より抜粋。

『ぜんたい この街の人は 不自然だ
誰もあの事を言わない
いまだにわけが わからないのだ
わかっているのは「死ねばいい」と 誰かに思われたということ
思われたのに生き延びているということ
そしていちばん怖いのは
あれ以来 本当にそう思われても仕方のない
人間に自分がなってしまったことに
自分で時々 気づいてしまうことだ』

『しあわせだと思うたび 美しいと思うたび 
愛しかった都市のすべてを 人のすべてを思い出し
すべて失った日に 引きずり戻される
おまえの住む世界は ここではないと 誰かの声がする』

『嬉しい?
十年経ったけど
原爆を落とした人はわたしを見て
「やった! またひとり殺せた」
とちゃんと思うてくれとる?』

つづく「桜の街(1)(2)」では被爆差別の芽のようなもの(作者曰)が取り上げられてます。
若い方だと被爆者やその2世に対する差別というもの自体、知らないかもしれませんね。
現在でも年輩の方になると、未だに差別意識があるようです。まぁ、悪意はないんでしょうけど…

つい最近、路面電車の中で。
中年会社員2人が、昼日中の広島市内、車中堂々と。
「よう広島の嫁さんもろうちゃったねぇ」とか「まぁ親のほうも元気そうじゃったし…」などなど話しているわけですよ。
県外から広島へ就職して長年住んでいる方たちのようでした(←出身地の会話とかもしてた)。
ここまで隠れもなくやられるとムカつくの通り越して呆れてしまいましたが…
まだまだ根強くそういう意識ってのは残ってるんだなぁ、と感じたのでした。
念のため言っておきますが、確かに放射能被害の遺伝性その他不明な点は多いけれど、2世でも3世でも元気な方は大勢います。

この漫画ではあまりおどろおどろしい表現はないので、そういうのが苦手な方でも読めると思います。

被爆者のことについて余りご存じない方は、あとがきを先に読んでから本編を読んでみてください。

隅から隅まで、薄い本なのに内容の濃さがものすごいです。
家族を失ってもまた生きていくということ、そして愛など、読み返すごとに多くのことに気付かされます。
ぜひ読んでみて下さい。


さて、11日の夕飯。
実家で貰ったメバル(父釣果)のお刺身と焼き物、アラ入り味噌汁、塩豚とほうれん草のサラダ。
080411

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